職を失い「収入ゼロ」から、受講を通じてWebデザインやロゴ、パンフレット制作まで手がけるように

女性やワーキングマザー向けに土日を中心に開講している「FammスクールWOMAN」卒業生へのインタビュー。
今回は、Webデザイナーコースを卒業された青井香織さんにお話を伺いました。

Webデザインの知識ゼロの状態から学び、現在は個人事業主としてWebサイト制作や企業ロゴ制作、パンフレットといった紙媒体の制作まで行う青井さん。卒業後、なかなか仕事が受注に繋がらない期間もあったそうですが、あることをきっかけに状況を打破したそうです。仕事を得るためにどのように行動されていったのか、お話を伺いました。

突然職を失い、定期収入がゼロに

――受講前のキャリアについて教えてください。

結婚前は製薬会社のMRとして、病院やクリニックをまわって営業をしていました。結婚・妊娠をきっかけに退職し、その後は在宅で1日3時間ほど、アプリ制作会社の資料づくりの仕事をしていました。

ところがある日突然、その職を失うことになります。アプリ制作会社は本社がアメリカにあったのですが、コロナウィルスの影響もあり、日本から撤退してしまったのです。

それまで子育てとのバランスを取りながら定期的に得ていた7万円ほどの収入がなくなってしまったので新しい職を探す必要がありましたが、パートや会社員として働くよりも、これからは自分で稼げるスキルを身につけていかないと生き残っていけないなと思っていました。「2035年問題」として、政府が「今後は正社員が減少し、働き方が多様になっていく」と発表したことにも危機感を持っていたんです。

――そんなとき、Webデザインという選択肢が出てきたのですね。

はい。前職で資料づくりなどをしていて、何かをつくるという作業は好きでしたし、動画編集やライターといった職業よりもWebデザインのほうが興味を持てそうだなと。

世の中にはWebデザイナーとして活躍されている方がたくさんいますし、正直、私がこれから勉強をして収入を得られるようになるのか不安もありましたが、まずは少額でもいいから自分のスキルで稼ぐということにチャレンジしようと思い、受講を決意しました。

スクールがきっかけで旦那さんが子育てに対して協力的に

――数あるWeb デザイン講座のなかでFammに決めた理由はなんですか?

講座を卒業した後、Fammから実際にクラウドソーシングサイト上で5回仕事を受けられるという実績づくりのサポートに惹かれました。クラウドソーシングサイトはサービスの売り買いができるサイトですが、「Webデザインできます」と書いても実績ゼロの人には発注しづらいと思うので、スクールから頂いた仕事を実績にできるのは強みになるな、と。

1ヶ月、授業は毎週の5回(合計15時間)の短期集中で完結するというのも決め手になりましたね。他の講座は受講期間が長く、また1回の受講時間も長いので、子育てしながら受講するのが難しそうだったのですが、土曜の午前中だったので子どもを旦那さんに見てもらうことができました。

――旦那様のサポートもあったのですね。

はい。私は自宅の2階で講義に集中し、ふたりの子どもと旦那さんは1階で過ごしたり外に遊びに行ったりしてもらっていました。このおかげで旦那さんは子どもと接するスキルが向上し、いつも子どもと過ごしている私の気持ちもわかるようになったみたいで、それまで以上に子育てに協力してくれるようになりました。思い切って旦那さんに任せて本当に良かったです。

――講座を受講されて、いかがでしたか。

久しぶりに自分の時間を持つことができて、すごく楽しかったです! 大人になって自分で学びたいと思った講座に参加して、集中して学ぶことってこんなに楽しいんだなと。

私が受講していたFammスクールWOMANの講座では、講座期間中に学習のサポートとして食事のデリバリーサービスを使えるので、土曜のランチはいつもUber Eatsでおいしそうなカレーやハンバーグを頼んでいました。10時から13時までの講座で、頭を使ってお腹がぺこぺこになっているので、授業終わりのランチも毎週の楽しみのひとつでしたね。

Webサイト制作をやり遂げたことが自信につながった


――講座ではどのようなことを行っていたのでしょうか。

はじめにAdobe Photoshopの使い方を学び、それからWebサイトの仕組みやHTML、CSSを扱い、最終的にWebサイトのデザインからコーディングまで行いました。自分でひとつのページのWebサイトのデザインから実装までできたという経験は大きな自信につながりましたね。現在、コーディングのお仕事もいただいているのですが、講座受講中に自分でやり遂げた経験がなければこの仕事をお断りしていたかもしれません。

――コーディングは難易度が高いかと思いますが、誰でもできるようになるものですか。

もちろん、時間はかかりましたし、授業で習ってもいざ自分で取り組んでみるとわからないことばかりでした。ただ、Fammは授業以外の時間でもFacebookのグループ上で先生に質問ができるので、何度かやり取りをさせていただきカタチにすることができました。

作業をしていてわからないことがあったときはインターネットでも検索しますが、ネットでは自分がほしい回答がなかなか得られず、情報にたどり着くまでに時間がかかってしまいます。効率よく学ぶために、時間や回数の制限なく先生に質問ができるというのはとても学びやすいと感じました。

――卒業後はどのように活動されていったのでしょうか。

Adobeが開講している講座を受講するなどしてさらにWebデザインの勉強を続けました。

同時にクラウドソーシングサイトでスクールから頂いた仕事をこなし、実績として掲載。その後何件かお仕事を受けることができましたが、長続きせず途中でやめてしましました。

Instagramで仕事用のアカウントをつくってみたりもしたのですが成果が上がらず悩んでいたときにふと、「もしかしたら自分で『できなくてもいい』と思っているのでは」ということに気がついたんです。「下の子がまだ幼稚園に入る前だからまだいい」「もう少し時間に余裕ができてからやろう」などと自分で思っていては、仕事が来ないのも当然だな、と。

「やらざるを得ない環境」の中で、自分の機会を広げることに

そこで、自分に対する制限を外すために、「やらざるを得ない環境」をつくりだしました。PhotoshopだけでなくIllustratorやXDといったソフトも購入。先行投資したからには仕事で使いこなせるようにならないと費用が回収できないと、必死で勉強しました。Fammの受講費用の分を早く取り返したいという思いもありました。

その結果、バナー作成やコーディングだけでなく、紙媒体の名刺やロゴなど、様々なデザインができるようになりました。そこからクラウドソーシングサイトでも少しずつ仕事が増えていきました。


――Fammの講座を受けるというのも大きな決断だったと思いますが、青井さんは卒業後に再度一念発起して勉強をされたのですね。

1ヶ月の講座で学んだことをベースに、卒業後もどのように学び続けていくかも重要だと思います。勉強すればその分スキルが身につきます。そのきっかけとして、FammでWebデザインの基礎を学ぶことは大きな意味がありました。

勉強へのモチベーションを保つためには、「絶対にデザイナーで稼ぐんだ」という気持ちも大切。なりたい姿を常に思い描き、潜在意識に成功した姿を刷り込むようにしていました。

――クラウドソーシングサイト以外ではどのようなお仕事をされていったのでしょうか。

幼稚園のママ友がヨガのインストラクターとしてオンライン講座を始めるということで、フライヤーを作成。幼稚園のママ友に配布しました。そのとき、周りから「すごいですね」「あんなに素敵なものをつくれるのですね」と褒めてもらったことがとても嬉しく、これからは自分がデザイナーだということに誇りを持ち、アピールしていこう、と思いました。

同時に、Web上で顔を知らない人と仕事をするよりも、知っている人のためにデザインをすることが楽しいなと気づきます。

それまではクラウドソーシングサイトやInstagramで仕事を得ようとしていたのですが、もともとの知り合いに直接Webデザイナーを始めたことをアピールするようになりました。名刺を作成し、よく行くお店の人に渡して営業したこともありました。

企業の広報物を引き受けることに

――ご結婚前にされていた営業職としての行動力が発揮されるようになったのですね。

そうかもしれません。知り合いに声をかけていたところ、デジタル広告のマーケティングの仕事をしている大学時代の友人が「デザイナーを探している」と言ってくれて、起業したばかりの会社の経営者を紹介してくれたんです。すぐに会社のロゴや名刺、Webサイト制作、会社パンフレット制作の依頼をしてくれて、現在作業を進めているところです。単価も大きいのでプレッシャーもありますが、無事に納品して満足してもらえたら定期的に仕事が受注できそうなので、頑張っています。

――今後はどのように活動される予定ですか?

紹介していただいた企業様の仕事をしながらスキルを高めていきたいです。ゆくゆくは旦那さんと法人を立ち上げ、共に事業を進めていけたらと思っています。

また、仕事がなかなか来なかったとき、活躍されているFammの卒業生の姿を見て励まされた経験があるので、私も受講生の参考になるように情報発信していきたいという思いもあります。最終的には、卒業生に仕事を発注できるようになるのが目標ですね。

――素敵な目標ですね。青井さんのさらなる活躍を期待しています!