Webデザイナーでも紙のポートフォリオは必要?紙の強みを解説!

Webデザイナーに転職をする際は、誰もがポートフォリオという言葉を聞きますよね。ポートフォリオはあなたの作品集の事です。一般的には紙やファイルで作られることが多いポートフォリオですが、データ上でデザインが完結するWebデザイナーを目指している方は、馴染みのない素材かもしれません。

Webデザイナーとして、就職、転職をする場合に紙のポートフォリオが必要なのか?紙とWeb、それぞれの強みや作り方も併せて紹介していきます。


Webデザイナーでも紙のポートフォリオは必要?

そもそも、なぜポートフォリオが必要なのでしょうか?ポートフォリオはあなたの作品集なので、あなたの実績やスキルをアピールするためのものです。デザインの力を口頭で表現するよりも、実際の作品を見せた方がわかりやすいですよね。


ポートフォリオの用途から考えてみましょう。Webデザイナーのスキルを見せるためには、紙よりもデータで作成した方が良いように思えます。しかし、紙のポートフォリオもWebのポートフォリオも両方作成した方が良いという話もよく聞きますよね。一体どちらが正しいのでしょうか?


Webのポートフォリオならではの表現方法や、Webデザインに関するコードを見せられる強みが存在します。紙のポートフォリオでは、3Dデザインのアングルを変えて紹介することもできませんし、何よりもWebならではの”動き”を表現出来ないのです。では、なぜWebデザイナー志望でも、紙とWebの両方を用意するべきなのでしょうか?


そもそも、面接の目的に立ち返って考えてみるとわかりやすいかもしれません。面接においてスキルを見せるのは当然ですが、あなたの人柄を見せることもとても重要な部分です。特に新卒の採用では、「入社後教育によってスキルはいくらでも身に着けることができる」と、考えられている企業も多くあります。


つまり、Webのポートフォリオのみ作成した場合も、紙のポートフォリオを併せて作成した場合も、技術のみならず面接に対する姿勢が見られるという事です。当然、「どれだけ周到に準備をしているか」から熱意を感じる場合もあるでしょう。「なぜ紙のポートフォリオは作らなかったんですか?」と聞かれた際に前向きな理由はあまり思い浮かびませんよね。


就職や転職の場面で活きる!紙のポートフォリオの強みとは?

Webデザイナーの就職や転職において、ポートフォリオを通して見られるのは技術だけではないというのがここまでの話です。では、「熱意を表現するためだけにWebのポートフォリオも紙のポートフォリオも作るのか」といわれると、そうではありません。紙のポートフォリオにも、優れている部分があるのです。紙のポートフォリオが持つメリットは、大きく二つあります。


一つ目は、「面接の際の環境に左右されない事」です。

面接会場が地下にある等、電波が良好ではない場合でも、あなたが目の前の面接官にアピールできるチャンスは1度きりです。また、作品を見比べたい時に、紙のポートフォリオだと設備なしで簡単に見比べられますね。


二つ目は、「面接担当者のスキルに左右されない事」です。

面接の担当者は企業側の都合で選ばれ、相手がどんな人なのか予想することができません。実務担当の方が面接官であれば、あなたが伝えたい専門的なスキルを理解してもらえるかもしれませんが、人事担当者や役員の方が面接官の場合はどうでしょうか?そんな時は、紙のポートフォリオの方が、ただめくるだけで作品を見てもらえるので相手を選びませんよね。


また、紙の材質や扉絵、中扉等、紙ならではの表現もできる事を忘れてはいけません。印刷の仕方をとっても、発色が変わり相手に与える印象は変化します。名刺などの制作物を、直接見てもらえる点も紙のポートフォリオのメリットですね。


ポートフォリオと聞いて、印刷したWeb作品をファイリングしたものを思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、ポートフォリオも作りこみができる部分はたくさんあります。なので、作品を作る気持ちで、自分だけのポートフォリオを作りこんでみるのもいいかもしれませんね。


面接に効果的な紙のポートフォリオを作る手順

ここまでは、Webデザイナーにとって、紙のポートフォリオを作るメリットもあるという内容でしたね。では、実際にどのような手順で紙のポートフォリオを作るのかご紹介していきます。


紙のポートフォリオ作りで最初にやることは、「構成」です。

これまでに作った作品が多い方は、どの作品を掲載するのか選ぶことから構成が始まります。あなたの持つ技術の深さや多彩さ、表現方法の広さ等が伝わるように作品をチョイスしましょう。幅広い分野の作品を並べても良いですし、同じ分野で違う雰囲気の作品を並べてみても良いかもしれません。あなた自身の作品を作る気持ちで作品を選んでいきましょう。


構成ができたら、次は「手書きでのラフ作り」です。

構図やページレイアウトという表現も使われます。選定した作品をどのページに貼るのか、どの順番で貼るのか、どの作品と並べるのか等を決めていく作業です。


実際に作ってみると、並べたい作品がサイズの都合で入らなかったり、余白が大きくなりすぎたりと、様々なトラブルが発生しがちです。作ってしまった後にそんなことにならないように、事前に手書きで簡単なラフを作ることで、完成をイメージできる状態まで作成しましょう。


ラフ作りに満足したら、いよいよデータでポートフォリオを作成していきます。

Webデザイナーとしての作品を、紙のポートフォリオに印刷するため、作品によっては印刷方法もこだわる必要があるかもしれません。また、表紙や中扉、ページデザイン等も他の人と差をつけられるポイントです。作品の雰囲気と併せて考えてみてください。



工夫でより自分をアピールしよう

上記の通り、表紙や中扉等、デザイン面でのこだわりもアピールポイントになりますが、他にも、Webデザイナーが紙のポートフォリオを作る際にこだわれるポイントがあるので、ご紹介していきます。


Webデザイナーとしての自分をアピールするためのポートフォリオなので、多くの人がWeb上の作品をポートフォリオに掲載すると思います。その際に作品のURLをポートフォリオに記載しておくと、面接の後で見てもらう事ができるかもしれません。面接という、限られた時間や環境の中では、アナログな紙の良さもありました。しかし、自分だけWebポートフォリオも見てもらえるなら、もちろん見てもらいたいですよね。


作品のURLだけでなく、ポートフォリオ自体をデータ化し、アップロードしたうえでURLを伝えるという手段もあります。作品のアップロード同様に、Web上でも自分の作品を見てもらえるチャンスができるためとてもオススメです。


ただし、作品のURLを記載するにしても、ポートフォリオのURLを伝えるにしても、その掲載物が著作物だという事は配慮が必要です。不特定多数の人に見られる場面では公表しない等、十分な配慮をして管理しましょう。

 

まとめ

今回は、Webデザイナーが紙のポートフォリオを作成する意味や作り方をまとめました。特にWebデザイナーへの就職や転職の面接で重要なアイテムとなるポートフォリオ。相手がどんな人なのか、面接会場がどんな環境なのかわからないので紙のポートフォリオも準備した方が間違いないですよね。ポートフォリオも一つの作品なので、楽しんで作っていただければと思います。


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