「任せる」ために大切なこと。長期利用から見えたFammアシスタントオンライン活用のコツ
株式会社M&Aデザインは、Webサイト制作・運用、UI/UXデザイン、LP制作、業務・システム運用支援などを手がける企業です。
少人数の組織で事業を展開する同社では、2023年からFammアシスタントオンラインを導入。現在はWebページやLP、バナーなどの制作からWebサイトの更新・改修、メール・ニュースレターの作成まで、幅広い業務をアシスタントに任せています。利用開始から約3年。長く活用を続ける中で見えてきたのは、「外部人材に仕事を任せるためには、依頼する側も仕事の渡し方を整える必要がある」ということでした。
今回は、株式会社M&Aデザイン 代表の岡田將伸様に、導入の背景や長く利用を続ける理由、オンラインアシスタントを活用するうえで大切にしていることについて伺いました。
少人数だからこそ、柔軟に仕事を任せられる体制が必要だった
――まずは、Fammアシスタントオンラインを導入いただいた背景を教えてください。
弊社は実質3名で運営している会社なので、どうしても人数によって対応できる仕事量に上限があります。仕事が増えても、3人だけでは対応できる量に限界が来てしまうという課題がありました。
そのため、以前から外部へ仕事をお願いすることは考えていました。ただ、一般的な業務委託の場合、契約内容によって依頼できる業務や期間などに制約があり、私たちが求めていた仕事の任せ方とはなかなか合わないという課題感もありました。
一方で、もともと弊社は全員オンラインで仕事をしています。そのため、外部の方とオンラインで仕事をすること自体には抵抗がありませんでした。
そんな中、経営者コミュニティをきっかけにFammアシスタントオンラインを知りました。オンラインで仕事をお願いできることに加えて、当時私たちが求めていた働き方や仕事の任せ方に合っていたことが、利用を始めたきっかけです。
――2023年から長くご利用いただいています。継続している理由はどこにありますか?
一番大きいのは、最初にご紹介いただいたアシスタントが弊社に合っていたことですね。最初から相性の良い方と一緒に仕事を始められたことは、とても大きかったと思います。
オンラインで仕事をする以上、単純にWeb制作やデザインのスキルがあるだけではなく、意思疎通がきちんとできることも重要です。そういった弊社の仕事の進め方に合う方と出会えたことが、長く続いている一番の理由だと思います。
実際、長く一緒に仕事をする中で任せる業務も増えています。今ではWebページやLP、バナーなどの制作だけでなく、Webサイトの改修や更新なども含めて幅広くお願いしています。いてもらわないと困るくらいの存在になっています。
――オンラインで一緒に働く方を選ぶ際、特に大切にしていることはありますか?
オンラインでは、隣で一緒に働いていれば「何か困っていそうだな」と気づけるようなことも、なかなか分かりません。だからこそ、分からないことや困ったことがあったときに、自分から早めにアラートを上げられる方かどうかは大切にしています。
例えば、分からないことがあったときに、ずっと一人で悩んで3時間かけてしまうのか、それとも「ここが分かりません」と早めに相談できるのか。それによって仕事の進み方は大きく変わります。
もちろん、仕事をしていく中で本人のやりたいことや仕事の進め方が変わることもありますし、会社との相性もあります。その中でも、自分で解決できるところと相談すべきところを判断して、必要なときにはきちんとコミュニケーションを取れることを大切にしています。
特にオンラインで働く以上、自らアラートを上げることに抵抗がない方のほうが、一緒に仕事を進めやすいと感じています。
外部に仕事を任せたことで、「指示の出し方」も変わった
ーーアシスタントを活用することで、社内の仕事の進め方に変化はありましたか?
社内だけで仕事をしていると、経験や感覚で進めている部分や、どうしても属人的になっている部分があります。社員同士であれば、それでも何となく伝わることもあります。
でも、外部の方に仕事をお願いする場合は、「これを見れば何をすればいいか分かる」という状態まで指示を整理しておかなければなりません。
そのため、依頼するときの定型文を整備したり、必要な情報をまとめたり、「この情報はここを見れば分かる」という状態を作るようになりました。最初に準備するのは少し大変ですが、一度整備しておけば、同じアシスタントへの次の依頼だけではなく、別のデザイナーや外部の方にお願いするときにも使えます。
また、仕事を依頼するためには、指示を出す私たち自身がその業務を理解していなければなりません。「何となくこうしてほしい」という状態のまま仕事を渡すのではなく、一度自分たちで内容を整理してから依頼するようになったことも変化の一つです。
外部の方に仕事をお願いしてきた経験を重ねることで、私たち自身も「どうすれば分かりやすく仕事を渡せるか」を考えるようになりました。今振り返ってみると、外部の方へ仕事を依頼するノウハウそのものが、会社の中に蓄積されてきたと思います。
実際に指示書を作り、それを見ながら仕事を進めてもらっています。分からなかったところなどもアシスタントが書き込んでくれるので、「どこで分からなくなったのか」「どのようなやり取りをしたのか」も記録として残っていきます。
そういったやり取りをきちんとしてもらえることで、次の依頼にも生かせます。長く一緒に仕事をする中で、このやり方がお互いに定着していることも、継続してお願いできている理由の一つだと思います。
ーーオンラインアシスタントを活用するうえで、ほかに意識されていることはありますか?
人によって、仕事を理解しやすい伝え方は違うと思っています。
例えば、まず業務全体の流れを説明したうえで、「この中のここを担当してください」と伝えた方が分かりやすい方もいます。一方で、最初からたくさんの情報を渡すと混乱してしまうので、「今回はここだけお願いします」と担当する部分を限定して伝えた方が仕事をしやすい方もいます。
そのため、「全体像から説明した方が分かりやすいですか」「担当する部分を中心に説明した方が分かりやすいですか」といったことも、最初に確認するようにしています。
フィードバックの伝え方についても同じです。はっきり伝えてほしい方もいれば、少し柔らかく伝えてもらった方が受け取りやすい方もいます。指示を出す側としては同じように伝えているつもりでも、相手によって受け止め方は違います。
実際に仕事をお願いしてきた中でも、情報を渡しすぎて混乱させてしまったこともあれば、反対に情報が足りず「なぜこの仕事をするのですか」と聞かれたこともありました。そういった経験から、その方が理解しやすい指示の出し方を最初に確認することを意識しています。
また、別の社員が同じアシスタントに指示を出す場合も、「その伝え方では分かりにくいかもしれないから、こう説明した方がいい」と社内で共有することがあります。会社としても、相手に合わせてある程度指示の出し方を統一するようにしています。
もちろん、相手によって指示の出し方を変えるのは少し手間がかかります。ただ、説明がうまく伝わらず何度もやり取りや差し戻しをするくらいなら、最初に相手に合った形で伝えた方が、結果的に私たちの稼働時間も少なくなります。
全員にまったく同じ指示書を渡せばいいのではなく、その方に合わせて少しアレンジする。長く外部の方と仕事をしてきた中で、そういったことも大切だと感じています。
ーー業務を依頼するだけでなく、アシスタントとのコミュニケーションも大切にされているのでしょうか?
定期的に「今後やってみたいことはありますか?」ということも聞いています。せっかく一緒に仕事をするのであれば、その方がどんなことに興味を持っているのか、どんなことに挑戦していきたいのかを知っておきたいと思っています。やりたいことや興味のある分野は、その時々で変わると思うんです。例えば、現在担当している業務とは別に、「今後はマーケティングについても学んでみたい」といった希望が出てくることもあります。そうした本人の志向を知っておくことも、長く一緒に仕事をしていくうえでは大切だと思っています。
単に業務をお願いするだけではなく、本人がどんなことに興味を持っているのかも含めてコミュニケーションを取る。そうした関係づくりも、長く一緒に働くことにつながっていると思います。
昨年の大阪・関西万博の閉会式にご参加された代表岡田さん
オンラインだからこそ、意図的に「関係をつくる」
――これからオンラインアシスタントを活用する企業に、うまく活用するためのアドバイスはありますか?
オンラインだからこそ、意図的に顔を合わせることは大切だと思います。
出社して一緒に仕事をしていれば、日々のやり取りの中で、その人がどういう人なのかは自然と分かってきます。「こういう伝え方の方が分かりやすそうだな」といったことも、近くで仕事をしていれば気づきやすいと思います。でも、オンラインではそうはいきません。
弊社でも利用を始めた頃は、全員でオンラインで顔を合わせてから仕事を始めるようにしていました。オンラインだからコミュニケーションを減らすのではなく、オンラインだからこそ意図的にコミュニケーションを取る。お互いのことを理解できる関係をつくらないと、長く続けるのは難しいと思います。
そしてもう一つ重要なのは、自社の仕事をきちんと整理することです。
弊社では、ルーティン的な作業を別の外部サービスにお願いすることもあります。すべての仕事を同じように外部へお願いするのではなく、社内にある業務を見ながら、「これは外部にお願いできる」「これはこういう特性の仕事だから、このような形で任せる」と切り分けています。
オンラインで仕事をお願いできるサービスを使う場合、自分たちの会社の中にどのような業務があるのかを整理し、どこを外部に任せるのかを考えることが重要です。そこが整理できていないまま仕事をお願いしても、なかなかうまくいかないと思います。
オンラインアシスタントを導入すること自体を目的にするのではなく、まず自分たちの仕事を理解して、業務を切り分ける。そのうえで、任せる相手の特性も理解しながら、伝え方や仕事の渡し方を工夫していく。
外部人材に「任せる」ということは、単に自分たちの仕事を手放すことではありません。任せるために自社の業務を整理し、相手が働きやすい環境をつくることが、オンラインアシスタントをうまく活用し、長く一緒に仕事をしていくためのポイントだと思います。