「学べるのはWebデザインだけじゃない」 フリーランスが生きる術を学ぶ講座

1カ月間の短期集中型の、Fammママ専用スクール。少人数制のオンライン講義でしっかりとPhotoshopやHTML、CSSなどWebデザインの基本を学ぶことができます。

自身のライフスタイルやお子さんとの日々をInstagramやYoutubeで発信している高田久美子さん。現在は第二子を妊娠中で、今回のWebデザインスクールの受講期間は妊娠初期の一番ツライ時期にドンピシャだったと言います。

子育てに加えて体調の変化とも向き合いながら、それでも受講に一歩踏み出したのは、経験値を“ワンアップ”させた自分の姿を想像したからだと言います。FammのWebデザインスクールを受講し、なにを学び、どんな自分になったのか。受講を終えたいまの心境を伺いました。

一番ツラい時期を乗り越えた先にある、自分の姿

ーーこれまでのご自身の経歴について教えてください。

20歳の頃、美容師として就職するのを機に上京しました。美容業界には3年ほどいたのですが、体力的な壁にぶつかり、この仕事は自分の人生においてやり続けられないと感じて、転職活動をはじめました。

その後、派遣社員として1年間、PCを使った事務作業を行ったりコールスタッフとして電話営業をしたりしていました。夫と出会ったのはこの職場です。

ただ、もともと1年契約だったこともあり、またすぐに転職活動をすることになるのですが、この転職活動で本当に苦労しました。

人当たりがいいからか、最終面接まではいけるんです。でも、最後の決め手に欠けるということで、なかなか決まらず……。半年間で50社以上は受けたと思います。

ーー行動しているのに実らない苦しさがあったんですね。

当時25歳の私は、正直、もうこれ以上どうしたらいいかわからない状態でしたね(笑)。ただ、一度断られたもののどうしても入りたいと思っていた会社があって、その会社にアタックを続けていたんです。最初は「今は採用できるポジションがない」と断られていたのですが、そのうち社長と仲良くなることができ、広報として入社できることになりました。

ーー念願が叶ったわけですね。行動力の賜物です。

結局、2年前に第一子の産休・育休を取得し、休暇が明けたタイミングで昨年、退職しました。今は夫の実家がある群馬県で夫の祖父母と一緒に5人で暮らしています。今年の10月には第二子が生まれる予定です。

ーー現在、1歳半のお子さんを育てつつ、第二子も妊娠中。勉強との両立は体力的にも大変だと思うのですが、今回のWebデザインスクールを受けようと思った理由を教えてください。

正直なところ、本当にギリギリまで受講するかどうか悩んだんです。というのも、受講時期がちょうど第二子の妊娠初期と重なっていて。つわりなどで一番体調が優れない時期に、本当に最後まで受講しきれるだろうか……? と。

ーーそれでも受講を決めたのは、なぜですか?

一番体調がキツい時期になにもせず、ただ寝たきりで過ごすよりは、逆に勉強やなにかに打ち込んだほうが気が紛れるかな、と思ったんです。それに、つらい時期でも無理のない範囲で勉強をつづけることができたら、つわりが明けた時の自分は「ワンアップ」しているんじゃないか、と思って。

ーーご自身の状況をポジティブに捉え直したんですね。

はい。これがもし第一子の妊娠で、初めての経験だったら難しかったと思うんです。だけど、二人目ということもあって、ある程度自分の体調が読めたので決断できました。

Webデザイナーになってもならなくても、強い武器が手に入る

ーー初めてWebデザインに触れてみて、印象はどうですか?

実は、以前勤めていた会社がWeb制作の会社で、アプリ開発などをやっていたんです。なので、社内にはまさにWebデザイナーや、フロントエンドエンジニアの方もいました。私は広報を担当しつつ採用にも関わっていたので、彼らの仕事内容について多少は勉強していました。Photoshop、HTML、CSSなどさまざまな講座がありましたが、聞いたことのあるワードが多く、まったくのゼロからスタートではなかったぶん、心理的な負担は少なかったかもしれません。

ーー身近に見ていたWebデザインのスキルを実際にご自身で学んでみて、発見はありましたか?

一般的にWebデザイナーと聞くと、「ビジュアルをメインとしたデザインを作る人」という印象があるかもしれません。でもビジュアル的なデザインを考えて作るのは「Webデザイナー」の仕事の一部でしかないんですよね。実際にはコーディングまでデザイナーの仕事だったりする部分に、一般的な印象とのギャップがあるかもしれないなと思いました。

逆に言うと、今回の講座ではフリーランスとして生きていくのに必要なスキルを広く学べた印象です。制作会社であればディレクター、デザイナー、エンジニアなどが分業して行うような部分まで、広く学べるカリキュラムだったのかなと。

ーーすごく実践的で、実用的な講座だったんですね。

この先Webデザイナーとして生きていくなら、とても大事な視点だと感じました。

一方で、Webデザイナーを目指している人にはもちろんですが、もし仮にデザイナーにならなかったとしても得られるものは多いと思います。

個人的には、Photoshopを使ったグラフィックデザインのスキルは、いま自分が行っているSNSでの発信に直結する、すぐに生かせる内容でした。

もう一つ、受講を完了した卒業生の特典として、ほかの講座の教材も見られるのはすごくいいポイントだと思います。

私自身がいまYouTubeに挑戦していることもあり、動画制作の教材はとても勉強になりました。Webデザインスクールを完了しているので、教材をもとにした勉強の仕方はすでにわかっていますし、やっぱり独学よりプロの解説があるほうが圧倒的にわかりやすいので。

自分が受講した職種やスキルと自分の適性に迷った時、ほかの講座を見られることで新たな選択肢を見つけられる可能性があるというのは、とてもいいことだと思います。

「継続は力なり」 近くで見守り、応援してくれる存在の必要性

ーーFammスクールの「そのこだわりが、しごとになる。」というコピーに関連して、高田さんが思うご自身のこだわりポイントを教えてください。

「一度はじめたことは継続してやり続ける」というのは自分の理念としてある気がします。続けられないようなことははじめない、という自分の中でのルールがあるんですよね。

「継続は力なり」という言葉がある通り、継続すること、うまくいくまで実るまでは、続けるしかないと思うんですよね。

ーー「なにかを続ける」のって、すごく大事な一方で、すごく難しいものでもあると思います。継続するコツはありますか?

継続することって、言い換えると「習慣」だと思うんです。人は2週間続けられたら、習慣化できると聞いたことがあります。まずは2週間、自分が必ずやり続けられるペースではじめる、というのは常に意識していますね。

2週間のうちに実行するスパンが短いほど、回数が多いほどレベルアップのスピードも早いとは思います。だけど無理をした結果、途切れてしまっては意味がないので、「続けられるかな?無理かな?いや、できそうだな」というラインで、とにかく2週間やってみる。

実際にわたしがInstagramをはじめた時は、「一日一投稿する」と最初に決めました。

新しいことをはじめるのって、最初は大変だし、めんどくさがどうしても付いてくるんです。だけど、続けているうちに見てくれる人が現れて、それが一人、二人と増えていく。Instagramでの発信は、私の投稿を見守ってくれている人や応援してくれる人たちを大事にしたい、という気持ちのおかげで、続けてこられたと思います。

ーー継続のコツは「人に見せる」ことも大事かもしれないですね。家庭内でパートナーに見てもらう、友人に報告する、SNSで発信するなど、手段はどうであれ「人の目に触れさせる」のもポイントのように感じました。

本当にその通りだと思います。

特にコロナ以降、人との繋がりの重要さや、オンラインでも顔が見えることの価値を感じた人は多いと思うんです。

Webデザインも、結局は「人に見てもらうウェブサイト」を作るためにあるものなので、「誰かの目線」を意識したり、人に愛される、応援されるデザインってなんだろう?と考えるのは自分のInstagramでの発信と繋がるところがあったかもしれません。

ーーご自身の性格的に、なにかを学んだり経験値を増やすのは好きなほうですか?

そうですね、わりと好きなほうかもしれないです。

ただ、なにか資格を取得するとかではなくて、「本当に自分がやりたいことのために必要なピース」を埋める勉強やスキルアップに時間を使うタイプだと思います。

この「理想の自分に足りないピースを補っていく」という考え方は、20代半ばに転職活動で苦労した頃に身についたような気がします。

ーーどういうことでしょう?

半年のあいだ転職活動が難航していたので、その時期はとにかく自分と向き合って、自分自身について考える時間が多かったんです。

自分は何者なんだろう?なにがしたいんだろう?どうなりたいんだろう?と考え続けて、自分のしたいことがわからない日々にも向き合って。結局のところ、今でも「これだ!」と言えるものがハッキリ見つかっている訳ではないんです。

でも一つだけわかったのは、自分が本当にやりたいことを見つけた時に、応援してくれる人が近くにいることや、見守ってもらえる環境の重要性です。わたしがInstagramやYoutubeを活用して発信しているのも、自分が大きな目標を見つけた時に、そばで見守って応援してくれる人たちが必要だと感じたからなんです。

ーーまさに、見守ってくれる人の存在が継続に繋がる、ということですね。

スキルが身につくと、自信も身につく

ーー最後に、実際にスクールを終えてみて、受講前の自分に一つアドバイスをするとしたらなんと伝えますか?

「やってみたいことがあるなら、やるべきだし、何事も学んだもん勝ちだよ」って伝えたいですね。

受講前は体力的な不安や、キツい状況になった時に頑張れるか不安がありました。だけど、受講を終えた今、やっぱり、やりたいと思ったならやるべきだし、そこに時間やお金を割くべきだよな、と改めて思うんです。

今回のWebデザインスクールの受講についてInstagramのストーリーズにあげたら、フォロワーのママさん達からものすごく反響があったんです。

普段から育児の悩みや出産後のキャリアについての質問などもDMでいただくのですが、特に反応が多かったので、みなさん興味があるんだな、と思って。

今後なにかしらの事情でいまの仕事を続けられなくなったり、なにか別のことでお金を稼がなきゃいけなくなった時に、こうした講座で学んだことがあるのとないのでは大きな違いがありますよね。

プログラムを終えて振り返ると、この講座はもう一度社会に出るための武器を身につけられる場所でもあり、スキルだけじゃなく自信も身につける時間だったんだなと思います。